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負の振動数とは?

二週間のご無沙汰でした。SALです。
今回は、ハイブリッド法で利用した、伝播関数の導関数に纏わる話です。
既に述べましたが、未来のデータも利用する訳ですから、「未来から現在へ」即ち過去へ向かって伝播する成分も有効としています。
別の言い方をすると、負の時間にも値を持つ伝播関数を利用する訳です。
とは言っても、録音済みのデータ内部での相対時間のことなので、別に因果律を破っている訳ではありません。

次に、その様な伝播関数を求める方法を考えてみましょう。
目的は fs/2 以下のローパスフィルタですから、ω空間で定義した特性関数を逆フーリエ変換することになります。
常識的には、0~fs/2 で 1、それ以外でゼロと考えます(正弦/余弦で展開)が、
SALはその透過範囲を -fs/2~fs/2 としました。(後述の回転で展開)
こうすることで、自然と位相因子が消え、未来と過去を対象に扱うことの効果がわかり易くなります。

折角なので、負の振動数成分の意味を少し考えて見ましょう。
実は、物理の世界では極ありふれたことで、場の量子論では、時間を逆行して伝播する負のエネルギーを反粒子と考えます。
(係数を別にして、エネルギー=振動数 であることに注意してください)
尤も、今回のような実数場の場合は、自身が反粒子でもあります。
それに習えば、「将来の値を約束する為に現在の値を構成する成分係数」と思えないでしょうか。

原点に戻って考えてみれば、単純な単振動系の方程式が既に、負の振動数を含んでいることも解ります。
例えば、ばねの振動子を考えて見ましょう。
質量をm、ばね定数をKとすれば、ω^2=K/m が角周波数を表す式です。
学校の教科書では、振動数だから正の値と勝手に決めつけただけです。
回転運動で考えるとより明確です。左回転を正に取れば、右回転は負の振動となります。
往復運動はその射影、若しくは双方の平均(和が余弦:差が正弦)なので、符号が見えなくなっただけです。
方程式が時間反転に対して対称である限り、負の値を含むのは寧ろ当然と言えるでしょう。

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