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方便と嘘は違います

二週間のご無沙汰でした。SALです。

現在は、Hybrid2S が何故良い近似を与えるのか、数理に基づく解析を試みていますが、あまり芳しくありません。
フィルタの透過範囲(-fs/2~fs/2)を僅かに狭め、その差分周波数を微小パラメータにとると興味深い係数が現れたりしますが、まだまだ五里霧中といった段階です。

話は変わりますが、1月12日の東京出張の帰りに、K’sさんが買った某技術系の雑誌を見せてもらいました。
理由は、「USBデバイスをターゲットにしたPCオーディオ特集」が組まれていたからです。
良かったらSALも買おうかと思ったのですが、DACの説明部分を読んで萎えてしまいました。

理由は、説明に使っていた変換対象のデジタルデータが、標本点間で1しか違っていなかったためです。
念のために言っておきますが、(1bit)DSDの説明ではありません!
確かに、動作原理は簡潔さを求められるので、「方便!」のつもりかもしれませんが、
次のステップ(標本点)までに、1単位(分解能ぎりぎり)しか変化しないのでは、繋ぎ方は完全にネグられます。
結果、オーディオソースとしての未解決問題を見過ごしてしまいます。

実際CDのPCMデータは、数千つまり3~4桁のオーダーで変化します。
16ビットでこれですから24ビットなら6桁の変化は当たり前です。
サンプリング周波数を4倍にしても、1桁も下がりません。(10倍でやっと一桁です)

お好みのソースがどれくらいか知りたければ、Gradient.exe が提供する MaxGradient の値が参考になります。
但し表現は32ビット16進表記ですから、16ビット換算する場合は、下二桁を無視してください。
例えば、0x00635d79 ならば、635d を関数電卓で10進表示で見てください。
結果は、驚きの 25437 です。(最近のCDでは、おとなしい方かも)
場合によっては、符号付16ビットの最大値 32767 を超える場合もありえます。
(最大傾きは、原理的に最大振幅のπ(≒3.14)倍までありえます。)
但し、この値は瞬間最大値であり、隣までの平均値でもないので、仮に半分の 12718 にしても4桁を超えています。
くどいようですが、次の標本点までの変化を1としたのでは、途中のアナログ値のでたらめさを隠蔽してしまうのです。
(上記のデータの最大変化量を1にしたかったら標本化周波数を更に25437倍しなければなりません)

SALは、新聞なども含めて書籍の信頼度を測るのに、自分の得意分野の説明や論理を参考にします。
明らかな間違いや、単なる言葉の遊びに終始しているものは論外です。(意外と多い)
そうではなくても、以下のようなことには注意が必要です。
“複雑な現実をそのまま扱うことは不可能なので、通常は本質ではないと思われるファクタを取り除きなるべく単純化します。
このモデル化が、嘘(間違い)か方便(適切)かは、自己無矛盾性とネグった影響の大きさが試金石になります。”

先の例では、最大振幅が 11025 の入力を仮定した場合、ゼロからその値に到達するのに少なくとも 11025 標本点を要します。
此処までで1/4周期ですから、一周期に必要な標本点は 44100 個となり、サンプリング周波数が 44.1KHz なら、1秒の周期になります。
最早、「音」ですらありません。

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