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良質なハイレゾ音源を作る!

K’s です。

前回のブログで「38Cm/2Trミュージックテープの音に魅力を感じ、その音を聴くとディジタルオーディオの完成度(A/D、D/A共に)に疑問を抱いてしまう」と書きました。
アナログ音源のように「聴いて気持ちが良く」、「自然な実在感を感じ取れる」ディジタル音源作りができないかとチャレンジしてみました。

先日、知り合いのエンジニアAさんに「音源を制作する為に1日ホールを借り切ったので、一緒に録音してみませんか」と声を掛けていただいたので、その好意に甘えて録音させていただいた。

オーディオと高質な音源作りに理解を示していただけるミュージシャンKさんにお願いして、ベースのソロ演奏を録音しました。

マイクロホンは主マイクLR、楽器直近のマイクLR、アンビエンスマイクLRの6本を使い、8チャンネル?の(24bit96KHz)PCM録音を行いました。

録音においては・・・
①厳選したマイクケーブルの使用と各コネクター部分の徹底したクリーニングの実施。
②主マイクLRの近傍にマイクプリを設置して、チャンネルあたり2本の(計4本)マイクケーブルを使い出来る限りハイゲインで伝送する。
③上記2本のマイクケーブルのレベルをノーマルとさらにハイゲインのノーマル+12dBでA/Dコンバータに入力して録音する。(すなわち主マイクLRで4チャンネルの録音を行います)
④マイクプリとA/Dコンバータは、別々のジェネレーター電源を使い、汚れの少ない正弦波を供給する。

ミックスやマスタリングにおいては・・・
①コンプレッサー、リミッター、ハードリミッティング、EQなどのディジタルエフェクトは一切使わない。
②主マイクLRは可能な限り+12dBレベルの方を使い、クリップして歪を感じる部分のみノーマルの方をギリギリまでゲインアップして入れ替える。
③各マイクのミックスのみでホールのリバーブを再現して、後付のディジタルリバーブは使わない。
④サンプリングレートやビットデップスは変更しない。

このようにして、聴くためのハイレゾ・ディジタル音源を作ってみました。
試聴結果ですが、嫌な刺激がなく、ホールで聴いた生演奏を彷彿させる仕上がりとなりました。
目的の「自然な実在感を感じ取れる」は達成できましたが、「聴いて気持ちが良い」は演奏者の息使いや緊張感がひしひしと伝わってくるため、「対峙して聴く」ための音源になってしまいました。
やはり、マスタリングで少しは柔らかく仕上げる必要がありそうです。

この実験で判ったことは、レベルの低い部分において「ノーマルレベルで録音したものをゲインアップした音源」と「+12dBで録音した音源」とは、同じではなく質が違うと言うことです。勿論、重ね合わせても一致しません。
ここで言うノーマルレベルは「マイクの近傍にマイクプリを設置して出来る限りハイゲインで伝送」しているため、一般的なノーマルレベルよりは高く有利な筈です。

K’s は、この原因はA/Dコンバータの変換精度ではないかと考えます。
すなわち、同じ音でも-30dBの時と-18dBの時では、後者の方が、精度の高いA/D変換が出来ているのではないかと推測します。
また、「あらゆるディジタルエフェクト処理は刺激を増す方向に作用してしまうため、最低限に抑えるべきである」というK’s のポリシーも間違ってないようです。

録音業界の多くの方々は、現在の技術(録音機材)で理想的なA/D変換、D/A変換が出来ていると思われているようです。
業界の昔からのセオリーや現場での決め(定説)をもう一度見直し、現在の録音機材の特性を正しく理解して、録音、ミックス、マスタリングを行うことにより、素晴らしく高質な音源を作ることが可能であることは、この実験でも明らかです。

でも、世の中全般から見た場合、オーディオファイルはごく少数派であり、大多数からは「高質な音源が欲しい」という要求そのものが無いのかも知れません。

そういった観点から見れば、K’s は重箱の縁を突いているにすぎません。